ぼうひろブログ

旧東六郷小校庭に、桜が里帰りしました!(ひがろく桜プロジェクト)

東日本大震災10年を前にした昨日2月26日、旧東六郷小跡地で桜の植樹式がありました。

大津波による被災のなか1本だけ生き残り花を咲かせていた桜の木の樹勢が衰えたため子孫を育てて再び旧東六郷小の校庭に植え戻そうという「ひがろく桜プロジェクト」。

若林区内の針生園芸さんにご指導をいただきながら活動が始まり、埼玉県(川口市)の植木生産者新井さんのご尽力により、接ぎ木で育てていただくことができました。昨年から農業園芸センター内の敷地に仮植えをしてが、このたび念願の里帰りとなりました。

若林区と共催の植樹式の様子。2mを超えた5本の苗木を植えることができました。

連合町内会長さん・各地区町内会長さんを中心に植えていただきました。

*** これまでを少し振り返らせてください。 ***

2015年の桜(奥は東六郷小校舎、左は東六郷幼児学園園舎)です。
傷ついた校舎・園舎の傍で、桜はきれいに花を咲かせていました。

2019年の春、最後に花を咲かせた様子です。

このままではいずれ枯れてしまうということはわかったので、その前に…ということで区役所立ち合いで枝を分けていただき育て始めました。
最初は挿し木を試みましたがうまくいかず、接ぎ木に挑戦することになりました。

2018年2月、枝を採取した時の様子。

埼玉の新井雅美さんのもとで接ぎ木が始まった時の桜の木です。(2018年2月)
こんな小さい枝から、命が芽吹き、大きく育つ!なんて…驚きました。

埼玉で育ていただいた苗は、仙台に里帰りする準備が始まりました。(2020年3月)
新井さん(左)から、針生さん(右)へと、再びバトンは手渡されました。

2020年3月4日、農業園芸センター敷地内への仮植えをして初お披露目となりました。

コロナ禍の中、一堂に集まり仙台初咲の桜を愛でることはできませんでしたが多くの方に来ていただき、草取りをしたり、様子を気遣っていただきました。

仙台の寒風に慣れさせながら一年を過ごし、間もなく「東六郷コミュニティ広場」として生まれ変わる、旧東六郷小の校庭に戻って来ることができました。

仙台に里帰りした桜の苗は20本余り。
他に、六郷東部の5つの町内会や、被災した東六郷小の児童を受け入れ学び舎となっていた六郷中学校、のちに東六郷小と統合することになった六郷小学校にも植えているところです。
これらの桜が地域をつなぎ、見守ってくれることを願っています。

<特別出演>

解体前の東六郷小校舎の壁面に子どもたちが描いた満開の桜の前で…。
東六郷小閉校当時の校長鈴木先生(右)教頭蓮沼先生(左)。

こんなふうに、お花見ができる日が待ち遠しいです。
今後とも、みんなで守り育てていきましょう!
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

今日に至るまでには、木を育てる専門の針生園芸さん、新井さんはじめ、牧山さん、繁樹園さん、東洋緑化さんや、この一年の育ちの場をお世話いただいた農業園芸センターさん、若林区役所やふるさとの杜再生プロジェクトの皆さん、そして草取りなどもしつつ見守っていただいた住民の皆さんの多大な力がありました。

また、「東日本大震災・熊本地震花とみどりの復興支援ネットワーク」や宮城県「みやぎ地域復興支援助成金」の助成や、真如苑さんはじめ多くの方々のご寄付も活用させていただいていること、ここにご報告させていただきます。

皆さま、本当にありがとうございました。

認定NPO法人 冒険あそび場-せんだい・みやぎネットワーク 副代表理事

海岸公園冒険広場 園長

  髙橋悦子

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