お知らせ・報告

飛んでる方が良い

2022/06/30

プレーカー報告

仙台市若林区の七郷地区で実施しているあそび場「荒井七丁目公園で外遊び!」でのひとコマ。

6月30日(木)のあそび場はとても暑く、夕方になって少し涼しくなってから子どもが遊びに出てきました。暑すぎて活動をしていなかった虫たちも、同じくらいの時間から活動し始めていて、子どもたちは虫捕りを始め、ある男の子がトンボを捕まえました。

捕まえたトンボを虫かごに入れてひとしきり眺めてから「そろそろ逃がしてやろう」と。一緒に虫捕りをしていた子は「もったいない」「そのまま入れておこう」と言いましたが、その男の子は

「逃がそう。飛んでる方が良い。」

と言って、トンボを逃がしました。

大げさな表現かもしれませんが、彼のその言葉に、いのちに対する敬意を感じたのでした。大人が喜びそうな道徳的な発言ではなく、遊ぶ中で得た実感がこもった言葉だと感じたのです。飛んでいる方が、生きている方が良いという感覚は、飛んでいる状態のトンボに触れてみない事には感じえないものでしょう。言葉だけの「いのち」ではなく、実際に「いのち」に触れたからこそ出た言葉。そんな感じがしました。

そうあってほしいという私の耳がそう聞かせたのかもしれず。彼にとってはただの気まぐれだったかもしれませんが。 (しんぞー)

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この活動は(公財)東日本大震災復興支援財団「子どもサポート基金」の助成を受けて冒険あそび場ネットが実施しました。

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