10月11日(水)、秋休みの最終日。仙台市若林区の井土地区で、今年も「イナゴとり」をしました!
井土地区の井土浦川に近い田んぼの横で、毎月11日に行われている「井土クリーン作戦」の後、井土生産組合さん、井土町内会さん、井土まちづくり推進委員会さんの協力をいただいて実施しました。
よく晴れた空の下。田んぼの周りでイナゴさがしです。
今年は稲の刈り取りが早かったので、少ないんじゃないか…?と心配されましたが、けっこういましたよ。
「いた!」の声で集まって、頭を寄せ合って探します。
今日会ったばかりでも、同じ遊びを共有したことで、仲間になった感じ。
明るすぎてわかりづらいですが、イナゴ。大きめ。
捕まえると手の中でバチンバチンと跳ねる力を感じます。
イナゴもそうですけど、カブトムシとかオケラとか、昆虫類は「この小さい身体にこのパワー…!」みたいな驚きがありますよね。
集まってきましたよー。
この後、お借りしていた井土地区の集会所でかつてのようにイナゴを「調理」する手順を実践して説明しました。
下茹でして、乾燥させて足と翅(はね)を取り(翅はとるけど足はとらない、足もヒザ(?)から下だけ取る…などなど、地域や家庭で様々に違いがあるそうです)、お酒(お茶というお家も)で煮た後に砂糖、しょうゆ、みりんで味付け。煮詰めて完成!
ということで、我が家でも作ってみることにしました。
ここから先、虫は本当に苦手なの…!という人は見ない方が良いかもしれません。
でも、見てみたら昆虫観も変わるかも…。
僕も子どものころからイナゴを食べる習慣はなかったんですが、作って食べたらイナゴは食べ物のリストに入りました。
興味がわいてきましたか?
では、どうぞ。
捕まえて来たイナゴを一日放置して、お腹の中を空っぽにしてもらいました。
ビニール袋に入れていたので、置いていたあたりから時々バサバサと跳ねる音が聞こえておりました。
その後、水切りネットに移して下茹で。
この水切りネットに移すときに脱走されそうになりまして。まだ元気。
かつては手拭いを縫って作った袋に細めの竹筒を差し込んで、イナゴが逃げられないように集めていたそうで。手拭いで作った袋に集めていたならそのまま茹でられたはず。
なるほどなあ。考えられている…。
ゆであがったら乾燥させます。数がそこまで多くないので並べて広げておりますが、たくさん捕れていたらこんなことやってられないだろうなあ。
ちょっと写真が無いですが、乾燥してから足と羽根を取りました。
確かに茹であがってすぐよりも、乾燥させてからの方が翅も足も取りやすい。ポキポキパラパラ取れます。羽や足をとるのは口の中がちくちくワシャワシャしないように。食べやすさは重要。
味付けして煮つめて完成!
砂糖としょうゆとみりんを1:1:1で作りました。こんなに砂糖入れるの…!?って感じましたけど、こんなに入れるの。おいしいの。時々水を足して、長めに煮ました。
なんだかツブツブしたものが入っているのは、山椒の実です。以前茹でてあったのを冷凍してちょこちょこ使っていたのでした。
いけるはずだ…!と思い、イナゴの佃煮に合わせたらさわやかでおいしい。ちりめん山椒とか食べたことがある方なら想像つくかと。
山椒の実は夏のもので、イナゴは秋のもの。
かつては季節の食べ物はその季節に食べるだけだったのでしょうが、冷凍保存ができるようになって、今はそれをいっしょに使うことができます。
かつての暮らし、遊びをそのままなぞるだけでなく、「今でも」を探し、「今なら」を加えて楽しむ。
懐かしい、だけでは終わらないのです。
(しんぞー)
ちなみに。昨年の様子はコチラからどうぞ。
きっと、来年もやる。
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